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【あの人に聞くVol.2】視覚を超える「治療院CoCoRo」

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こんにちは、KamitodaPress内山です。「あの人に聞く」第2弾は、埼玉県戸田市近隣で活躍する「治療院CoCoRo」 青木真由美さんです。

私は今回のインタビュー3日前にギックリ腰をわずらい、2日前に青木さんのマッサージ施術を受けています。我ながらすごいタイミング!

幼少時、医療ミスで視覚を失い、手術で取り戻す

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青木
一昨日、施術で会ったばかりですね。痛みは大丈夫ですか?

内山
おかげ様で少しづつ良くなっています。先日は「腰が痛む時、気持ちのよい圧で押されるって恩恵だな」って実感しました。このお仕事は何歳からされているんですか?

青木
18歳で仕事をはじめました。途中ブランクもありましたが、20年前後続けています。

内山
このお仕事に就いたきっかけは?

青木
ご縁あって整体院で働いた18歳の時「この仕事は、視力が弱い人に向いている職種なんだよ」と言われ、今に至ります。

実は私、幼い頃に投薬の医療ミスで視力を失ったんです。その後、東大の病院で手術を受け、また見えるようになりました。手術は「日本で5本の指に入る成功例」だったそうです。

内山
知り合って1年近く経ちますが、まったく気づきませんでした!

青木
今は普通に生活ができるので。子どもの頃に距離感をつかむ訓練をしましたし。母の意向もあり小・中・高は普通の学校に進学しています。

でも、一般的な視力を持つ人と比べ不自由を感じる面はありました。10代の頃、自立したいという気持ちで、飲食店のアルバイトやリゾートバイトをしても、うまくできなかったり。

内山
飲食店アルバイト、覚えること多くて難しいですよね。私もミス多かったですよ。

青木
履歴書に目のことを書くとアルバイトにも受かりにくくて。せっかく決まった仕事で、視力の関係でミスが続くと落ち込みましたね。

悩んでいた18歳の頃、整体院の仕事に受かったんです。受付などの事務かな?とはじめて職場へ行った日、院長に「施術をするんだよ」と言われて。

突然だったので「私できません。経験ないです!」って答えました。でもマッサージをしてみたら視覚でわからないところを手の感覚で補える。手ごたえと同時に楽しさも感じました。

二十歳で盲学校へ進学、国家資格「あん摩マッサージ指圧師」を取得

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内山
私の家族が「青木さんのマッサージ、的確なんだよ。」と言っていて。

青木
仕事に目覚め、20歳から3年間、盲学校高等部へ入学して勉強しました。理療科、鍼灸マッサージ科などがある学校です。そこで3年間、解剖・生理・病理を学んで国家資格を取ったんです。

内山
どのような資格を取られたんですか?

青木
私が持っているのは「あん摩マッサージ指圧師」です。資格を取るには3年間、所定の学校へ通学し、専門のカリキュラムを勉強する必要があります。学生同士で鍼(はり)の刺し合いをしたり。

内山
学生同士で鍼、痛そうですね。

青木
はい(笑)でもいい勉強になりました。

内山
お仕事で「大変だな」って感じたことを教えてもらえますか。私は馴染みのネイリストさんのところに行くとその時の悩みをバーッと喋ってしまったりするので、時々、うるさくないかな?と心配になるんです。

青木
私は気持ちを話してもらえるとうれしい。お客さまの世代は広く、下は20代、上は96歳までいらっしゃいます。色々話していただくと、安心されているのかしら、と感じます。

屋号の「治療院CoCoRo」は、体だけでなく心も寄り添える存在になりたいと考えて名付けました。でも言葉ではない何かを「もらってしまう」ことはあります。

内山
もらうって、困っている話を聞くことは違うんですか?

青木
私の場合は違います。もっと体感的なものですね。もらうと自律神経が乱れるようで、体調が悪くなります。現在中学生である上の子が2歳のころは、心身が疲れて仕事そのものを休んでいました。

休養してゆっくりしていた頃、飲食店を経営する母に「あなたの資本は体そのものだから、きちんと自分をケアすることが大切。人を触る仕事なんだから、自分の体に責任を持ちなさい。」と厳しく言われハッとして。

そこから「体に良いとされているものを、自分の体を使って試す」という探求をスタートさせました。老人介護施設でのボランティアで、話の合う友人に会えたことも良かったな。そこから徐々に体調が快復し、仕事に復帰できたんです。

身体のサインに気づくよう感覚を澄ます

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内山
先日、腰に塗るものとしてエッセンシャルオイルが配合されたスーッとするクリームを下さいましたよね。

青木
あれは自作です。医療ミスの経験があるのでケミカル(化学)の薬に抵抗感があって。「ドラッグストアで販売されているものは、まず自分で作ってみよう」とやってみて、いいなと思ったら施術に取り入れるなどしています。植物由来の純度の高いエッセンシャルオイルで試し、次に漢方。それでもよくならなかったら病院へ行きます。

日常生活でも、視覚が弱いところを他の感覚で補っているようです。ものからは「波動」が出ているという説がありますよね?それを察知する力が優れていると言われたことがあります。聴覚と、波動。

慣れてくると、見えない位置でも、あの人だってわかったりもします。

内山
波動ってありますよね。私は自然豊かな山の中で幼少期を過ごしたんですが、当時は「植物や虫、何かを出しているな」って感じてました。

青木
五感の中でも、嗅覚は大切だと感じます。人間の本能を司る「大脳辺縁系」に直接入ってくるので。匂いは大きく分け、天然系と石油系に分かれるんです。人工的なもの、加工されたものはフッと小さな違和感を感じるようになりました。そういう感覚に気づくことが大切なのではと。

例えばお肉や牛乳。口にして大丈夫かどうか、どうやって判断しますか?

内山
匂いを嗅ぎます。

青木
そうですよね。でも、ここまではOK、ここからはNGという判断はつけにくいと感じませんか?

内山
はい、確かに…

青木
食べるもの、身に着けるもので、世の中には便利なものがたくさんあります。私はお酒も飲みますし、コンビニエンスストアで販売されているものは絶対に食べないとは決めていません。

とはいえ「選択すること」で健康を保てている自覚があって。人工的なものについては、それがもたらす作用を知っている・知らないだけで差が出るのではないでしょうか。

現代の暮らしだと、そういうものを全て排除することは不可能ですよね。でも「ここまではOK」というように、自分でコントロールすることは可能なのかなと。

内山
自分の細かな変化に気づく感覚ですよね。私はそのあたり、ちょっと鈍いです…。次回のインタビューではそこも聞きたいですね。これからの「治療院CoCoRo」をどのようにしていきたいですか?

青木
実験というとちょっと大きくなっちゃいますが、自分の体を使って「体に良い」と言われるものを試し、探していこうと思います。気づいたことは施術へ取り入れ、自分のマッサージをより良いものにして、お客さまのお役に立てたらと思っています。

内山
ありがとうございます。これからもギックリ腰の時などに相談するので、よろしくお願いします。

インタビューを終えて
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青木さんへのインタビューを通し、強さは“しなやかさ”で、きつい言葉や態度ではないという学びを得ました。

ご自身が経験した身体の話も聞くこともできましたが「施術を受けた人が、何かを体感したタイミングで直接聞くべき」と感じたので割愛します。

ピンときた人は、「治療院Cocoro」へ予約してみてはいかがでしょう。

治療院CoCoRo

(インタビュー/構成/写真:内山奈保)

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